看護師が仕事と育児を両立させるには、柔軟な勤務スタイルを実現する必要があります。そのための手段として、非常勤看護師になる方法があります。非常勤看護師になれば、短時間の勤務が可能なことはもちろん、シフトに柔軟に対応してもらえるケースが多いため、子育てに割く時間を確保できるでしょう。
しかし、非常勤で働くとなると、当然ながら待遇の差は生じます。非常勤看護師の場合、昇給やボーナス、退職金などが付与されないケースがほとんどです。社会保険に関しても、一定の勤務時間を超えなければ加入できません。
勤務条件によっては福利厚生の内容にも差がでてくるでしょう。元々常勤看護師として働いていた方は、これまで培ったスキルを駆使して現場で活躍しても、非常勤という立場で収入が大きく下回ることに不満を感じるかもしれません。
また、非常勤とはいえ、病院の忙しさや人員のバランスによって、休みを取りづらいことがあります。実際、人員不足が深刻な現場では、非常勤でも残業や休日出勤を頼まれることは十分に考えられます。
そのようなケースが続く際は、勤務時間や勤務日数を見直し、常勤看護師で雇用された場合と比較してみた方がベターです。あまり差がみられないのであれば、時短勤務制度を導入している病院に転職して、常勤看護師として働きながら業務時間や休日の調整をした方が良いかもしれません。
ただ、非常勤は常勤に比べて給与面や待遇面で劣る分、仕事で重い責任を負わされることはありません。心にゆとりを持ち、プライベートを最優先することができるという点では、非常勤の方が育児をする看護師に大きなメリットがあるといえます。看護業務と育児の両立を考えている方は、ぜひ非常勤の仕事の実情を知ることをおすすめします。