仕事と家庭と育児を担う女性たちへ

かつて日本では、働く女性は寿退社をして家庭に入り、専業主婦になるのが普通の在り方でした。しかし現在は、女性の社会進出が当たり前となり、結婚した後も共働きで働く家庭が多くなっています。共働きになれば、夫婦で家事を分担しなければなりません。

しかし、現状は女性がメインで家事を担当する形が目立っています。男性が仕事で忙しく、家庭に関わることができないという事情もありますが、中には「家事は女性がやるもの」という昔ながらの価値観を持ったまま、女性にほとんどの家事を強いるようなケースもあります。仕事・家事、さらに育児をこなすのは至難の技です。こうした女性に何でも押し付けるやり方は、世間でも問題になっています。

そういった背景もあり、共働き家庭の多くの女性が、仕事と家事を頑張っています。そこに子どもが生まれて育児が加わると、これまで通りの働き方は難しくなります。女性の働き方をサポートしてくれる職場でなければ、正社員からパートや派遣、時短勤務などへと勤務スタイルを変更せざるを得なくなります。

ただ、看護師のように女性が多くを占めている職業は、ほとんどの職場で女性にやさしい体制が整っています。院内託児所があったり、子どもが体調不良になったら柔軟に休みやすかったりと、無理することなく育児を両立できる現場があります。

さらに、看護師が活躍できる場所は豊富にあり、経験者の需要も大きいため、出産後も職場復帰しやすいといわれています。日勤のみのクリニックや訪問看護師、企業の医務室といった、自分に合う職場をじっくり選ぶことが可能です。

ただ実際、女性にやさしい職場に採用された後は、子育ての両立を支えてもらっている意識を持つことが大事です。柔軟に働くことができるのは、その分、穴埋めをしてくれる他のスタッフがいてくれるからです。

周囲の協力なしで、仕事と育児の両立はできません。こまめに丁寧にお礼を言う心がけをしたり、負担が大きい仕事を率先して取ったりと、少しでも周囲に貢献できるよう動くことが大切です。